ルイス・サッカーさんの『Someday Angeline』を読みました。
ルイス・サッカー氏の作品は、洋書の多読に取り組む日本人に大人気です。わたしも既に『Hole』や『There's a Boy in the Girls' Bathroom』を読んでいます。
今回は、『Someday Angeline』の感想や読みやすさなどをまとめてみます。
『Someday Angeline』の概要
タイトル:Someday Angeline
著者:Louis Sachar
ページ数: 177ページ
対象年齢:8~12歳
『Someday Angeline』の難易度
かなり読みやすい洋書でした。同じサッカーの作品である『There's a Boy in the Girls' Bathroom』と同程度の難易度だったように感じます。
サッカーの『Hole』に比べれば、とても簡単です。すいすい読むことができました。
『Someday Angeline』の感想
主人公のAngelineは、天才です。天才すぎて、クラスメイトや担任の先生、さらには父親ともうまく付き合うことができていません。天才ゆえのAngelineの孤独、切なさがビンビン伝わってきて、読んでいてなかなかつらくなりました。
ただ、この本にはいくつかの不満があって、他のサッカー作品ほどは素直に楽しめませんでした。
まずこの本はアメリカの作品なのに、8歳の主人公が毎日ひとりで、親が仕事から帰ってくるまでお留守番させられています。この本が書かれた時代には、それが合法だったのでしょうか?私はアメリカ暮らしの中で、子どもを留守番させることが許されていないため(子どもを留守番させると逮捕されかねません!)とても不自由な思いをしてきました。なので、小説の中に小さな子のお留守番描写があることに強い違和感を覚えました。Angelineを留守番させてたから、ストーリーが飛んでもない方向に進んでしまっているし…。
次に、出てくる先生が邪悪すぎて耐えられなくなりました。あんなにひどい先生、現実にはいないだろう…ってレベルです。
そして、作り話なのだから細かいことを言い出すのは野暮であることは百も承知で、先生同士のコミュニケーションが現実的でなかったり、先生と保護者とのやり取りが(日本人の私の感覚では)許されないものに見えたりで、なんだか素直に話に入り込めませんでした。
お父さんの不器用さとか無神経さもちょっと不快だったなあ。もうちょっと大人になっていてほしかった、なんて思ってしまいます。
主人公のAngelineの行動的すぎる行動も、ちょっと私の想像力を超えていて、すんなり入ってこなかったなあ。
まあ読みやすいしそれなりに引き込まれるし、英語学習にはよい本だと思うのですが、あまり読後感がわたしにはよくなかったのでした。
まとめ
今回は、Louis Sacharさんの『Someday Angeline』の感想をまとめてみました。